ボコボコの丸いクボミが複数ある鍵穴はディンプルシリンダー錠と呼び、安全度が高いです。ピッキングによる空き巣を防止できるため、差し込みタイプの鍵では主流になってきています。
2000年代中盤に登場した当初は価格の高さがネックになっていましたが、普及によって比較的安価で手に入るようになりました。
セルフ鍵交換であれば安いタイプで5千円。高いタイプでも1万円ほどで購入できます。
従来のギザギザした鍵は、シリンダー単品で安いものは3千円。プロの業者に鍵交換を依頼すると1万円~1万5千円ほどです。
つまり、業者への依頼をせずにセルフ鍵交換を行えば、導入コストのデメリットをカバーできるだけではなく、鍵交換費用の節約まで同時にできます。
ディンプルキー最大のメリットは防犯性の高さです。鍵業者では教えてくれない以下のデメリットを含めて検討してみてください。
ディンプルキーのデメリットには以下のようなものが挙げられます。
導入コストの差額で見ればたいしたことないですが、合鍵作成費用がネックになります。
通常のギザギザの鍵は500~600円ほどで合鍵を作れるのに対して、ディンプルキーは3~5千円ほどが相場で、合鍵作成を扱っていない鍵屋も多いです。
近隣の鍵開け業者が5千円だった場合、3本合鍵を作ると1万5千円ほどの費用がかかってしまいます。
さらに、ディンプルキーは複製が難しくて合わないトラブル事例が多いです。開けることはできても、噛み合わせが悪くて動きがスムーズにならないこともあります。
確実な対処法は鍵購入時に付属されるシリアルナンバーを控えて、メーカーに合鍵を発注することです。新品と同じ鍵を作れますが、費用は高めで合鍵が届くのに1~2週間かかってしまいます。
鍵屋を利用する時は、なるべくマスターキー(新品購入時に付属される鍵)を使うようにしましょう。
合鍵をベースに合鍵を作る行為を繰り返すと、どんどん噛み合わせが悪くなってしまいます。上手に複製できないこともあるので、クレーム対応を含めて近くの鍵屋を利用することも大切です。
業者によって合鍵作成費用が大きく変わりますが、遠くの安い業者を利用することはオススメできません。
ピッキングがむずかしい分、業者による鍵開けも容易ではありません。
ディンプルキーを扱っていない業者がいたり破壊対応になったりすることがあるので、ディンプルキーの開錠が可能な業者を選ばなければなりません。基本料金がギザギザの鍵より高めなので、紛失しないように気をつけましょう。
鍵の進化によって、玄関のピッキングによる空き巣被害は減少しています。警視庁の発表では空き巣の侵入経路でもっとも多いのは窓です。
マンションの2階以上であれば玄関の鍵だけでも防犯性能の高いものにすれば効果的ですが、窓や勝手口など侵入経路が複数ある場合は玄関以外の防犯対策も考える必要があるでしょう。